■ この記事はこんな方におすすめ
・発注者や元請け会社から「完成図書と電子成果品の提出」を求められた
・完成図書と電子成果品、何が違うのかよくわからない
・どう準備したらスムーズか知りたい
■ 「完成図書」と「電子成果品」の違いとは?
項目 | 完成図書 | 電子成果品 | 使う場面 |
主な 目的 | 紙で提出 閲覧・保管用 | 維持管理システムへの登録 情報共有、データの再利用 | 保管・閲覧・監査対応 / システム管理・検索・更新対応 |
提出 形態 | 紙(製本) | 発注機関ごとに定められた要領書、 ガイドラインによる | |
内容 | 図面、写真、 各種報告書 | CADデータ、写真データ、書類データ、 管理ファイル(XML等) |
■ 要領書・仕様書は「品質を統一するため」の基準
提出要領書や仕様書は、単に「決まりだから守るもの」ではありません。
どの工事でも一定の品質を保ち、誰が見てもわかるものを残す。
そのために設けられている、大切な基準です。
たとえ施工をよく知っている担当者が図面を描いていたとしても、
その基準を満たしていなければ、「見られる図面」「使える図面」にはなりません。
発注者は維持管理の視点で、この基準が守られているかどうかを厳しく確認します。
■ 失敗しないための準備の流れ(例)
- 発注者と事前協議(要領書・仕様書を確認)
- 工事中から協議内容に沿って書類作成・整理
- 工事写真は要領書に沿って整理
- 完成図書と電子成果品の整合性をチェック
- 電子成果品はチェックプログラムでチェック
- 成果品の納品、必要があれば修正対応
■ まとめ:「未来に安心を残す」という視点を持つ
完成図書と電子成果品は、ただ工事を終わらせるための「書類」ではありません。
10年後、20年後、現場に関わる誰かが「これなら安心だ」と思える成果物を残すために。
その想いをもって、私たちは図面修正・写真整理・電子成果品作成のお手伝いをしています。
「仕様書の解釈が不安」「どう準備したらいいかわからない」
そんなときは、ぜひ一度ご相談ください。